CIDOC Conference 2020 に参加

 博物館コレクションのドキュメンテーションに関わる国際会議 CIDOC Conference 2020(2020年12月5~11日) に、川邊咲子プロジェクト研究員と、亀田尭宙特任助教、後藤真准教授の3人がオンライン参加しました。我々は “Documentation of Ethnographical Object Biography using CIDOC CRM” (「民俗資料の伝記の CIDOC CRM を用いたドキュメンテーション」)と題して、「民俗資料の一生」についての記述をする際に、使用や保管や情報の採録といった情報をどのように記述していくか、そのために CIDOC 概念参照モデルをどのように拡張するかについて発表しました。この国際会議のコミュニティでは、CIDOC 概念参照モデルと呼ばれるモデルが20年以上にわたって開発されており、これに基づいて記述することで、コンピュータ上での資料情報の表現も統一され、資料の共通理解や資料情報の検索や継承が可能になります。このモデルに関わるセッションとしては、初日にチュートリアルがクイズを交えながら開催され、最終日に我々の発表も含むセッションで7件の発表がありました。他の発表者の発表でも、例えば写真の記述をする際に、モノとしての写真があって、それを作品として抽象的に捉えたり、写された対象を記述したりということをモデルを用いてどのように記述していくべきかといった議論がなされたり、他のモデルを用いた拡張の話がなされたりと、幅広い議論が展開されました。総合資料学にとってもこのモデルは国際標準として重要であり、活動の中での国際連携や成果の国際発信にも今後役立っていくと考えています。

 今回はコロナの影響もあり、完全なオンライン開催となりました。スイスのジュネーブに本部は置かれたものの、事前に動画で投稿したものがウェブ上で配信され、オンライン会議システムZoomを用いてライブで質疑応答をするという形式でした。日本時間では夜の10時から朝の4時半まで会議の時間となってしまい、聴講は在宅で眠い目をこすりながらとなりましたが、発表の日は、歴博の部屋で会議システムに接続して発表を行いました。

歴博でのオンライン会議参加風景